今月1日作家の佐々涼子さんの訃報を聞きました。私が代表作ともいえる 「エンジェルフライト 国際霊柩送還師」の本です。
この言葉を聞いたのも初めてでしたが新聞の新刊案内を見て直ぐに読みました。2013年3月の事でした
丁度息子を失ってから7年が過ぎかなり多くの本に降れていたころです
興味を持ったのは、息子の納棺をしてからの姿で思う事があったのです
頭部の外傷を隠せず大きな包帯を巻かれていました
顔は傷が無かったので日焼けしていて元気、まるで今にでも生き返るようでした。しかし、出棺の頃には一部褐色が出ていました。それがとても辛そうに私には思えました
納棺の方に「お化粧をどうされますか?」と尋ねられました
「ありのままで結構です」と何も致しませんでした。その心残りと言うか、長い間・・人知れず心の奥に棘の様にありました。ですがこの本を読み進めているとまるで、私に「それで良かったんだよ」と言ってくれているようでした。直前まで元気だったからこそ、ご遺体にはその変化があるのです。救われた本でした。
悲嘆はくぐり抜けることによってしか癒されない。悲しみ抜かなければ悲嘆はその人をとらえていつまで放さない